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「ホットフラッシュ」に困っていらっしゃると思っていましたが、それだけではなかったです。(陰虚陽亢)

[2025.12.15]

 「ホットフラッシュ」という言葉をご存じですか?「更年期ラボ」というサイトから引用させていただくと、ホットフラッシュの症状は

 閉経前から多くなり、女性の6割程度が経験するといわれ、そのうち日常生活に支障を来すほど重症になるのは1割程度と                    考えられています。
 症状としては、2~4分間持続する熱感と発汗を自覚し、脈拍が増加します。
 ほてりや発汗は顔面から始まり頭部・胸部に広がります。
 顔面のほてりや発汗のみの場合もあります。

とのことです。

 また原因として

  エストロゲン(女性ホルモンの代表的なもの)の減少によって、血管の収縮や拡張をコントロールしている自律神経が    乱れることによって起こります。   

 と書かれています。      

 

 先日50歳台の女性が来院されました。5-6年前から「ホットフラッシュ」に困っているとのことでした。また「イライラしたりときには気分が落ち込むこともある」そうです。これだけお聴きし年齢のことも考え合わせると「更年期障害」と診断されることが多いと思います。そのような場合西洋医学では女性ホルモン(もしくはそれに類似するようなもの)を補充するような治療を受けられることが多いと思いますし、事実この方もそのようなお薬が処方されていました。またそれ以外に複数の漢方薬も処方されていました。が、あまり改善傾向ではないようでした。

 

 「更年期障害」に対して漢方薬を服用されるケースがあることは、みなさまもお聞きになられたことがあるかもしれません。確かに効果を認めることも多々あり、代表的なものとして「加味逍遙散・桂枝茯苓丸」などがあると思います。

 

 この方もこれまでに処方されていた漢方薬を変更して「加味逍遙散」をお出ししようと考えました。

 

 が、この方のお話を詳しく伺い、診察させていただくとあることに気付きました。この方は「ホットフラッシュに困っている」とのことで来院されたのですが、この方の言われる「ホットフラッシュ」の中に「手のひら、足の裏が熱い」という症状も含まれているということに気付きました。さらによくお聴きすると「顔は日中に熱くなり、手足は寝ている間に熱くなる」のです。

 

 お顔が急にカーっと熱くなるのは「ホットフラッシュ」といってもいいと思いますが、手足が睡眠中に熱くなるのは漢方医学的には「陰虚によるほてり(陰虚陽亢;インキョヨウコウ)」といわれる状態なのです。ですからそれに対する漢方薬もお出しする必要があります。

(「陰虚」についてはこれまでもお伝えしたことがありますので過去の記事をご参考になさって下さい。

 

 はじめは単なる「ホットフラッシュ」だと考えていましたが「陰虚陽亢」という病態の二つが合わさっていたのです。このような病態である方は現代社会において多いのではないかと考えます。そのため狭い意味での「ホットフラッシュ」として加療されているだけではうまくいかないこともあるかもしれません。

 

 二つの病態を改善させるべく漢方薬をお出しすると、約3週間でこれまで困られていた状況がほぼ消失されました。

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