「医学は科学、医療は物語」
「医学は科学、医療は物語」という言葉を聞きました。
ウィキペディアによると
「医学」とは
生体(人体)の構造や機能、疾病について研究し、疾病を診断・治療・予防する方法を開発する学問である
「医療」とは
人間の健康の維持や回復、増進を目的とした諸活動、すなわち疾病に対する診断と治療を包括的に指す概念である
となっています。これを読んで「医学は科学、医療は物語」という意味がわかったようなわからないような感じです。私なりにもう少し考えてみました。「医学は科学」ということは、ある人の状態を医学的に観察してそれなりのことが分かったとした場合、それはその時点のことを判断するに重きを置き、その前後の時期の状況、結果などとのつながりはあまり考えないような気がします。
一方「医療は物語」ということは始まりがあり終わりがあるわけで、みなさんお分かりのように結末は決まっています。結末は「死」です。こればかりは避けられません。天寿を全うしたといわれる方もいらっしゃる一方で、不慮の事故でお亡くなりになることもあれば、若くして病気でお亡くなりになる方もあります。結末は同じでもそこまでの過程は様々です。その過程が素晴らしいものとまでいかなくとも、納得できるものならばよい物語であったと考えます。私がお手伝いできることは多くはないですが、少しでも「ハッピーエンド」に近づいていただけるような医療を実践できるように努力したいと思います。