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気象病(漢方薬の特性)

[2025.11.17]

 「気象病」という言葉をご存じですか。「雨が降る前に頭痛がする」などという方がいらっしゃいます。最近では天気予報の正確度がかなり高まりましたが、以前は「おばあちゃんの膝の痛み方の方がお天気が正確にわかる」ぐらいよく当たったものです。このように気象、お天気の具合で症状が出現する、悪化するような病気、状態を「気象病」といいます。

 

 なぜそのようなことが起こるのでしょうか。それは人間が刻々と変わる自然の中で生活しているからだと思います。気温が低いときには寒く感じて、暖かい衣類を着用するのは当たり前です。暑ければ薄着になりますし。気温だけでなく湿度も関係していると思います。じめじめしているときと、からっとしているときで、感じ方も変わり、それによって衣類も変えるでしょう。

 

 そのような考え方で、雨降りの前、雨降りのときに何らかの不調を訴える方について考えてみます。雨が降るようなときは、当然湿度が高くなっています。体の中の水気が多くなっている方にとっては、自分の周りの湿気が多くなれば、ご自身の身体の湿り気は余計に増えがちになるでしょう。そうなれば何らかの不調が出現する、増悪することが予想されます。頭痛であったり、倦怠感であったり膝の痛みであったりいろいろな症状がでます。

 

 たくさんの種類の漢方薬がありますが、それぞれのお薬は「体を温める傾向があるのか、反対に冷やす傾向があるのか、どちらでもないのか」という方向性を持っています。さらにもう一つの軸として、「体を乾かす傾向か、湿らす傾向か、どちらでもないのか」という特性もあります。この「乾かすのか湿らすのか」という特性を用いて、雨降りに関係する症状を訴えられる方には乾かすようなお薬をお出ししたりします。すなわち湿りがちなお身体を少し乾かそうとするのです。

 

 ときには、湿りがちなお身体と判断したときには体を温めるような漢方薬をお出しすることもあります。結露している部屋のストーブの勢いを強くして、結露をなくそうとするようなイメージです。

 

 なかなかこれだけでうまくいかないこともありますが、周りの状況を併せて考え、お出しするお薬の種類を決めるというような発想は西洋薬にはないと思います。

 

 

 

 

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