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腹腔鏡下の胆のう摘出術後のおへその違和感・痛み

[2025.07.05]

 胆のう結石(胆石)を持っている方は10人に1人ぐらいいるのではないかと言われています。その中で、石が原因で腹痛のある方や、胆のうの壁にデコボコがあるような方は手術で胆のうを摘出することを勧められるかと思います。

 

 20年以上前ではお腹をメスで切って、胆のうを摘出するような手術方法でした。それではお腹に大きな傷が残り、また術後に痛みが続くようなこともありました。そのような中で医療器具の発達などによって「腹腔鏡下胆のう摘出術」という方法が考案され、今ではほぼこの方法で手術が行われています。「腹腔鏡下胆のう摘出術」とは、お腹に4か所ぐらい穴を開けて、その穴からカメラやメスなどの手術器具を入れ胆のうを取り出す方法です。一般的に「胆のう結石(胆石)」があり、手術をするときは、石だけを取り出すのではなく石の入っている胆のうごと取り出します。

 

 この方法を日本で初めて行われた医師のお話を20年以上前にお聞きしたことがあります。「普通のお腹を切って胆のうを摘出する手術では1-2時間で終わるところが、初めて腹腔鏡下胆のう摘出を行った時には8時間ぐらいかかった」とのことでした。しかし現在では多くの病院でこの方法で手術が行われ、手術時間も1時間前後になっていると思います。病院によっては日帰り手術で、手術しても入院することなくその当日に帰宅される方もあります。技術の進歩には驚きます。

 

 この手術法のときに切り取った胆のうをどこから体外へ取り出すかと申しますと「おへそ」からです。もちろんおへそは普段は穴が開いていませんので、そこに穴を開けてから取り出すのですが。

 

 このような場合、カメラを入れた穴などより、おへその傷は大きくなります。ただし元々おへそはへこんでおり、かつ皺のあるところですので傷口はあまり目立ちません。が、術後その場所が「なんとなく痛い」「突っ張る感じがする」といわれる方があります。

 

 写真の患者さんも、術後2-3週間経過していましたが、上記のような訴えがありました。そこでいつものように、歯科医の西島先生の考案された手法に基づき、金銀のマジックでおへその周りに銀色の円と金色の矢印をその周囲にいくつか描きました。その途端「なんかスーッとしてきて違和感がなくなった」と言われました。

                            

 胆のう摘出後に「何か変な感じ」がある方は試してみてください。カメラを入れた小さな傷口に対しても「痛みや違和感がある場合」は同様にしていただくといいかもしれません。

 

追記(2025.7.22)

 鼠経ヘルニア(俗にいう脱腸)の手術を最近受けられた方がいました。私は知らなかったのですが、鼠経ヘルニアに対しての腹腔鏡手術でもおへそに穴を開けるようです。そのためこの方もおへそのあたりを押さえると痛みがありました。そこで上の写真のように描きましたところ、痛みが半分以下になりました。手術の目的が違えど、おへそに穴を開けるということは同じであれば、効果も同じように出るようです。

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