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「疾患に対する院長の独り言」

医学は進歩したのだろうか?(2021.07.02更新)

 新聞やテレビで、「このような病気の発見、治療に新しい手技ができました」などというニュースを見聞きされることが時々あるかと思います。確かに小さなガンが見つけられるようになり、身体の奥深くまでカテーテルといわれる細い管を押し進めて検査することができ、手術のときでも傷口は小さくなりました。

 

 早期発見された小さなガンを簡単に切除でき、事なきを得た方もたくさんいらっしゃると思いますが、残念ながら早期発見で手術したはずだったけれども、その後転移が見つかりお亡くなりになってしまった方もあります。

 

 これらは医学の進歩といっていいのでしょうか。確かに人体に関することですから医学の中に含まれてもいいのかもしれませんが、よくよく考えると小さなガンの発見でも、カテーテルの手技の進歩でも、手術の傷口の小さくなったことも、それらはすべて検査をする道具、治療をする道具が進歩した結果だと思います。すなわち「医用生体工学」といわれる分野の進歩であり、医学の進歩というのとは少し違うと、あるときに気付きました。

 

 「ガンがなぜできるかがわかった」とか「血圧がなぜ上がるのが解明できた」というときに初めて医学が進歩したといわれるべきかと思います。しかし現実を見ますと、私が医学生時代である約40年前から、「ガンがなぜできるか」はわかっていませんし、「なぜ血圧が上がるのか」も解明されていません。 

 

 最近では高齢者の認知症も大きな社会問題になっているかと思いますが、その治療法もすぐれているものはないと思います。早期発見が大切だとも言われますが、早期発見できたとしても、それに対しての治療法もすごく効果を示すものはないと思います。

 

 改めて考えてみると、このような現実に気付きさびしい気持ちになりました。

 

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