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「不妊症、不妊治療」について

[2019.02.06]

 日本は不妊治療件数が世界一で、成功率は不妊治療を行っている60カ国で最低であるという事実を知りました。また赤ちゃんの20人に一人が不妊治療により生まれているそうです。不妊治療には健康保険が適応されないものが多く、たくさんのお金がかかるというのお話も聞きます。そのような中で赤ちゃんが授かれば幸いですが、成功率が低いということは残念ながら授からないケースも多いことが考えられます。

 

 ここで一般的に行われている不妊治療というのはどのようなものかご説明します。まずは性交のタイミングを排卵時にあわせることから始まり、その後ホルモン治療や人工受精→体外受精→顕微受精とより高度な手法になっていくようです。結果費用もだんだん上がっていきます。

 

 でも、これらの手法をみて少しおかしな気もします。なぜならこれらの手段は一所懸命受精させようとしているだけです。受精と妊娠は違います。妊娠とは受精卵が子宮に着床してはじめて成立するのです。つまり、着床できなければ不妊治療は失敗ということになります。ここが、一般的な不妊治療の大きな欠点ではないかと思うのです。

 

 人間の最大の使命は子孫を残すことでしょう。ですから、普通はその使命を全うできるようになっているはずです。すなわちしかるべき年齢の男女の間には、赤ちゃんが授かるのが自然であると考えます。

 

 上記のような不妊治療では受精させることができても、着床させることができないために不妊になっておられる方も多いのではないかと推察します。なぜ着床しないのでしょうか。鶏は一生懸命卵を温めて雛をかえします。もし温めなければ雛が生まれることはないでしょう。少し飛躍しますが、母体になるべき方の子宮が冷えていた場合はどうなるのでしょうか。受精卵としては、環境が悪いと判断して着床しないというようなことはないのでしょうか。もしそうだとしたら、冷えた子宮を温めてあげる必要があると思います。その手段は西洋医学的には皆無のような気がします。

 

 手足が冷えて冷えて仕方がない人や、カイロが離せないような方に出会いますが、そのような方の子宮はどうなのでしょう。冷えてはいないのでしょうか。このような方に対しては漢方薬を処方させていただくことが多いのですが、その結果手足の冷えなどが消失した場合、子宮も温まっているのではないかと考えます。ただ、冷えをとるためだけを考えて漢方薬をお出ししても失敗することもあります。冷えている原因もさまざまです。ですからその原因や現在の状態を的確に捉えて、漢方薬をお出しする必要があります。

 

 最近では「快眠、快便、快食」になるようにもっていければすべてがうまくいくように思います。そしてそれが赤ちゃん誕生に結びつけばこの上ない喜びです。以前ある有名な先生の講演で「西洋医学の不妊治療と漢方では成績は同じぐらい」とおっしゃっていたことを思い出します。ただし、妊婦さんが飲まないほうがよい漢方薬もありますのでご注意を。

 

 そのような中で、先日不妊とは違う理由で来院されていた女性が、1回目の不妊治療で赤ちゃんが授かられて喜ばれ、ご本人から「漢方薬を飲んでいたので、身体の調子が整っていたからうまくいった気がします」とおっしゃっていただきました。もっとも妊娠が判明した時点からは、この方のお飲みになられていた種類の漢方薬は望ましくないために服用をやめていただきましたが。

 

 ただし、つわりがひどいときに飲むことができ、効果を示す漢方薬があることも付け加えておきます。

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