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「大腿骨頸部骨折後の足の筋力低下、10年経過していても大丈夫?」

[2022.12.13]

 今日の出来事です。60歳の女性が定期受診で来院されました。そのときに「10年前に転倒して右大腿部頸部骨折をした」というお話をたまたまお聞きしました。ご年齢や容姿から大腿骨頸部骨折を引き起こしそうな感じは全くありませんでしたのでびっくりしました。もっともまだお若いこともあり、日常生活には支障ないようです。

 

 骨折した際には、手術せずに固定するだけで3か月ほど経過を診られたようですが、残念ながら固定を中止すると骨折部がずれてその後人工関節を入れる手術を受けられたそうです。

 

 その後右足は左足に比べて明らかに細く、そのためか筋力も右足の方が落ちていることを自覚されていました。事実座った状態で大腿部を私が手で下へ抑え込みますと、その手に反発して左に比べて右では大腿部を上げることが難しかったです。

 

 そのために、前にお示しした方法(YNSA法;宮崎の山元敏勝先生ご考案の手技)で、右の耳前方付近に鍼を2本打ちましたところ即座に右足の筋力は左と同じぐらいになりました。少なくともこのことによって、「筋肉が落ちて足が細くなり筋力が落ちたのではない」という事実があるということです。また「10年たってもすぐに回復するということはどういうことなんだろう」「10年という時間は何を意味するのだろう」と考えた次第です。この筋力回復がどれぐらい持続するのかが今後の課題です。

 

(追記)2022.12.21

 1週間経過しても筋力の低下はほとんどありませんでした。

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