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突然の声がれ(ハスキーボイス)と気の巡り

[2023.01.19]

 60歳の女性が「その日から声がほとんど出ない」ということで来院されました。発熱はなく、のどの痛み、咳、鼻水等も全くないとのことです。俗にいう「風邪」とは違う感じです。のどを診せていただくと、赤くもなく扁桃腺の腫れもありませんでした。(ただし、耳鼻科での診察で良く行われるファイバーや鏡を使って診る声帯付近はどのようになっているかは不明です)

 

 西洋医学的には、声帯付近に何らかの異常が起こって「声がかれる」という風に説明されると思います。ときには喉頭がんを代表とする怖い病気が原因のこともありますが、その場合は徐々に声が枯れるということが多く、この方のようにある日突然声がほとんど出なくなるというようなことはあまりありません。しかし、声がれが続く場合には耳鼻科で声帯付近を中心に一度診察を受けていただくことをお勧めします。(上記しましたように、そのような部位は私には診れないからです)また少ないながら、食道ガンや肺ガンができたためなどで反回神経という神経に影響を及ぼし声がかれることもあります。

 

 今回は「西洋医学的に調べて問題がない」とされた場合の「声がれ」について以下お話ししたいと思います。

 

 私はこういう場合の「声がれ」の原因は「気の巡りの不調」であると考えています。「気の巡り」というものが現代科学でとらえられていないので、「そのようなものは存在しない」とお考えの方もあるかと思います。しかし、顕微鏡がなかった時代には細菌などの存在はわからなかったでしょうが、現代では常識として我々の周りには多数の細菌がいることは知っています。これからもわかるように「見えないから気の巡りなんてない、いろいろな機器を使って調べても存在をとらえられないから、『気』なんてない」と決めつけてしまうのは、ときに間違いをおかしてしまうかもしれないと考えており、私は日常診療で起こる出来事に対して「気の巡りというものがある」と仮定すれば説明しやすいことが多いために「気」というものはあると信じています。

 

 声がかれた状態の方の場合、お腹を触らせていただくと痛みを訴えることが多く、このお腹を触ったときの痛みがなくなるような漢方薬を処方することができれば「声のかれ」が改善することが多いです。ときには鍼治療を併用します。

 

 また上記の方もそうでしたが、何年かに一度「急な声がれ」を起こす方もいらっしゃいます。こういう場合は、日頃から「気の巡り」があまりよくない状態で生活しておられるなかで、何かのきっかけでさらに気の巡りが悪くなり「声が枯れる」という状況に陥ったのではないかと考えています。ですから、このような場合には声がれを改善させるだけでなく、日頃の状態も良くしていく必要があります。まったく声が出ないというわけではないものの、なんとなくハスキーボイス気味の人は改善の余地があるのかもしれません。

 

 声がれは、ときに小児でも認めることがあります。子供たちにとっても「気の巡りが良い」ということはとても重要です。

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