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延びない爪が伸びた

[2025.05.15]

 右足の親指の爪だけが全く伸びないという方がいらっしゃいました。右側だけで左側の親指の爪は普通に伸びているようです。定期的に爪を切っておられましたが、その際に右の親指の爪だけ切っていないことに気付かれていました。

 

 3か月ぐらい切っていないという爪を診せていただくと、その指の爪だけやや白っぽくなり、透明感がなく少し縮んだような感じでした。このような場合「爪白癬(爪の水虫)」を考えることもあるのですが、他の指の爪は全く問題なく、指の間にも白癬(水虫)を思わせるような状況はありませんでした。私は皮膚科で行われるような「白癬菌がそこにいるかの顕微鏡を使った検査」をする技量を持ち合わせていませんので見た目だけで判断したのですが。

 

 なぜこの爪だけ伸びなくなっているのでしょうか。理由は全く分かりませんが「なんとかできれば」と考え、経絡のうちでどの経絡に異常があるのかをチェックしてみました。そうしますと「右の胆経に異常がある」と判明しました。そのため右足の足臨泣というツボに円皮鍼という短い針を貼り、「胆経に刺激を与えることによってどのように変化するか」経過を診ることにしました。

 

 そうしますと、右足親指の爪が徐々に伸びだしてきました。最初のときに写真を撮っていませんでいたので比較してお見せできませんが、現在の状態を見ていただければ伸びてきている様子がお判りいただけると思います。

 現在のようにほぼ正常になるまで時間は半年以上かかりました。

 

 ツボを刺激すると爪が伸びてきたということは、「気の巡り」が「爪が伸びること」に関係しているのだと考えます。結果からみて、今回の足の親指の爪の発育には胆経が関係していたと考えるのが妥当かと思いますが、他の指の爪に何経が関係しているかは今は解りません。また一般的に足の親指のあたりは胆経が通っているとされていませんので不思議なところです。

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