転落事故による鎖骨骨折後の片方の肩の挙上、上肢の可動域制限について
[2021.12.01]
約1年3か月前に2-3メートルの高さから転落して、右鎖骨骨折、脳挫傷、外傷性くも膜下出血を起こした方が来院されました。事故後、味覚消失が出現するとともに、肩の高さに左右差が出、右上肢の可動制限がみられるようになって経過しているとのことでした。
味覚障害は頭に鍼を打って経過を診させていただいていますが、こちらの方はまだあまり改善傾向はみられていません。一方、肩の高さに左右差があることに対しては、これまでいくつかの手術の痕に対してご報告させていただいたように(院長の独り言の「手術後の部位が痛んだり、違和感がある方はいらっしゃいませんか?(ケロイドの対処法)」をご参照ください)、金銀のマジックで手術後にできた瘢痕部に写真のような模様を描きました。そうすると、1年以上左右差のあった肩の高さがすぐさま同じになりました。(写真参照)
これまたびっくりです。なぜそのようになるのでしょうか?金銀の色、線や矢印が生体になんらかの変化をもたらしていることは間違いないと思いますが、その機序については私は何もわかりません。
今後、動きが悪い右上肢を改善させることができるように、また味覚が戻るように頑張りたいと思います。