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「酒さ」といわれる湿疹(顔面の赤み)に対する刺絡療法

[2022.04.08]

 日頃通院されている患者さんが、頬や顎、鼻などが赤くなって困っておられました。かぶれのようにも見えますが、かゆみや痛みはなく皮膚科では「酒さ」と診断されたそうで、私にはわかりませんでした。

 

 Medical Note のサイトから引用させていただきますと

 

概要

しゅとは、鼻や頬、あごなどが赤くなる病気を指します。20歳以上の女性から受診の機会が増加していきます。

特徴的な症状として、いわゆる“赤ら顔”と呼ばれる、皮膚の赤みと火照りが挙げられ、また“敏感肌”とも呼ばれる、外的な刺激に過敏に反応して赤くヒリヒリする肌質ともいえます。また、ぶつぶつとした皮膚の赤い盛り上がりがみられるようになると、ニキビと間違われることもありますが、両者は異なるものです。

原因

酒さの原因は、まだ完全に明らかになっているとはいえません。遺伝的な要因や環境因子が複雑に関与していると推定されています。

毛細血管が広がり、通常よりも多くの血液が流れることから酒さの症状は現れます。そのため、毛細血管が広がることを促進するようなことが、酒さの症状が悪化する因子であるといえます。具体的には、以下が挙げられます。

  • 辛いものなど刺激物を多く摂取する
  • アルコールやカフェインを多く飲む(このことから酒さという病名が付いたようですが、あまりお酒を飲まない方にも多いのが実情です)
  • 寒暖がはっきりした環境で長時間過ごす(特に寒冷曝露が悪化因子)
  • 太陽の光を長時間浴びる(紫外線が悪化因子)
  • 感情が高ぶる状況
  • 過度の運動
  • ホルモンバランス異常(更年期のhot flush に伴うことも)
  • 喫煙習慣

と書かれています。

 

 患者さんはマスクをする機会が多く、マスクで隠れている部分がほとんどでしたのでぱっと見た感じではそれほどひどい状態のようには見えないのですが、マスクを外すと赤みが目立ちつらい思いをされていたようです。上記の原因に当たるものもありませんでした。

 

 皮膚科では健康保険では処方できないお薬をいただいておられましたがあまり効果がなかったようです。

 

 そこで、赤い部分を針でつく刺絡という療法を行いました。

 

 方法は簡単で、赤い場所を針で刺すだけで、あとは自然に止血するまで待っておくだけです。1度だけ行ったのですが、2週間後にはかなりきれいになってきたとのことで喜んでいただけました。(写真をご参照ください) 前にも申し上げたことがありますが、この方法は薬を投与することはなく、局所から血液を少量出すだけですので、副作用、副反応といわれるものはないと思います。

 

 このような湿疹(?)で困られている方のお役に立てれば幸いです。

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